タイヤ選択、レース展開に恵まれずに大苦戦
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Result
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- 予選
- 17位
- 決勝
- 24位
予選ベストタイム | 1'50.721(ケイ・コッツォリーノ) |
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決勝ファステストラップ | 1'48.115/LAP31(ケイ・コッツォリーノ) |
Driver Rank | 10位(22points) |
Team Rank | 9位(38points) |
Information
日時 | 10月19日(土)・20日(日) |
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開催サーキット | オートポリス(大分県日田市上津江町) |
天候 | 19日:雨/20日:曇りのち晴れ |
来場者数 | 24,000人(19日:8,500人/20日:15,500人) |
2024年SUPER GT第7戦は大分県日田市のオートポリスで行われました。阿蘇の山間に作られたコースはアップダウンに富み、天候の変化も大きいです。その悪天候により土曜の走行がキャンセルになり、スケジュールが変更。今季から参戦しているPONOS FERRARI 296には、走行機会が少ない状況で結果を残すのは厳しくなりました。予選、決勝ともにタイヤ選択に苦戦し、レースでは展開にも恵まれず24位に終わり、次戦への雪辱を誓う一戦となりました。
不安定な天候のなか日曜朝に予選を実施 タイヤの発動に苦しみ17番手
スーパーGT第7戦オートポリスは10月19日(土)に予選日を迎えましたが、この日のオートポリスは朝から雨模様で、サーキットには濃い霧がかかっていました。時おり雨脚が強くなるタイミングでは霧が薄くなったものの、午前9時20分からの公式練習は天候不良によりキャンセルとなってしまいました。
その後一時天候は回復したものの、午後2時50分から予定されていた公式予選を前に、強烈な雷雨がサーキットを襲いました。コースコンディションは大幅に悪化し、残念ながらこの日の走行はすべてキャンセルとなりました。
第7戦はリスケジュールされ、10月20日(日)午前8時から30分からの計時形式で公式予選が行われました。この日もオートポリスは早朝から霧がかかっており、コース上は濡れた部分が残っているなかで予選がスタートしました。
気温12度/路面温度13度という冷え込みのなか、PONOS FERRARI 296はケイ・コッツォリーノがステアリングを握りコースイン。30分間という短い時間のなか、セットアップとさまざまなタイヤを履きアタックを行っていきました。
ここでコッツォリーノは、7周目にまずは1分51秒250にタイムアップ。4番手にポジションを上げましたが、終盤赤旗を挟んだ後にライバルが続々とタイムアップ。コッツォリーノも1分50秒721までタイムを上げましたが、結果的に気温の低いコンディションに対するタイヤ選択に苦しみ、17番手で予選を終えました。
スタート直後に順位アップもペースを失い苦しい一戦に ワドゥに経験を積ませ次戦へ
土曜日の天候不順の影響で日曜日に予選と決勝を行うワンデー開催となり、予選からわずか数時間で決勝を迎えることとなった第7戦。PONOS FERRARI 296は17番グリッドから巻き返しを図りました。
前日の走行がすべてキャンセルされたこともあり、40分間に拡大された予選後のウォームアップ走行ではコッツォリーノの走行後にワドゥがマシンに乗り込み、ワドゥはここでオートポリスを初走行。PONOS FERRARI 296はウォームアップで9番手タイムを記録しました。
ドライコンディションとなった決勝では17番手からスタート直後に順位をひとつ落とすもコッツォリーノは2周目にポジションを奪い返し、その後も次々と順位を上げ14番手まで順位を上げました。
しかし、10周目を過ぎるとタイヤにゴムかすが付着するピックアップ症状が現れてペースを上げられず、ライバルたちの先行を許してしまいました。そんな状況を打開するべくピットでタイヤ交換を行いましたが、タイミングに恵まれず周回遅れになったことに加え、交換したタイヤがスローパンクチャーに見舞われる不運が襲いました。
この時点で周回遅れの25番手となり、実質勝負権を失っていたチームはワドゥに多くの走行時間を与えるべく、予定よりも早いドライバー交代を決断。レース後半を担当したワドゥは、ほぼぶっつけ本番の状況でありながら安定したタイムで周回を重ね、セーフティカーが4度導入された波乱のレースを生き延び、無事にマシンをフィニッシュに導きました。
Voice
ケイ・コッツォリーノ
今日の結果は、前戦の表彰台という天国から地獄に堕ちたような感覚で、まだ自分の精神がついていけていません。我々が持ち込んだタイヤはもう少し路面温度が高いときに使用するもので、予想よりも気温と路面温度が低くなったのでドライタイヤはグリップしない状況でした。ピットイン後にはスタート時より柔らかめのタイヤを履き、調子を取り戻すことができましたが、そのときにはすでに周回遅れだったので、オートポリス初走行のワドゥ選手に経験を積ませるべく長めのスティントを担当してもらいました。次戦のもてぎはテストでワドゥ選手の走行経験がありますし、サクセスウエイトが半分の重量に軽減されるので、しっかりとしたレースを行いたいです。
リル・ワドゥ
決勝は私のスティントの前から複雑な展開になってしまい、マシンに乗り込んだときにはすでに周回遅れでした。オートポリスは初めて走行するから、アクシデントを起こさないようにクルマをフィニッシュまで運ぶことだけを考えました。でも、正直そういったレースはあまり好きじゃない。このコースはしっかりとセットアップが決まったクルマだったら、きっと楽しいレイアウトに感じるのでしょうね。それでも今回はタイヤのことをもっと研究する必要があることを感じたので、その詰めきれていない部分は反省点かな。次戦のもてぎはテストで走行経験があるとはいえ、スーパーGTはそこまで簡単なシリーズではないから、もっと細部を詰めていかないと勝負にならないと思っています。
チーム総監督 辻子依旦
土曜日の走行がキャンセルされ、PONOS FERRARI 296とオートポリス走行経験のないリルにとっては非常に厳しい状態で挑むことになりました。レースはクラッシュが相次ぐ荒れた展開となり、ぶっつけ本番でレースに挑む危険さが露呈された形になったと思います。タイヤトラブルなどで周回遅れとなったので戦略を切り替え、リルにタイヤとコース経験を積ませるべく、予定より多く走行してもらいました。次戦は問題点を検証し、この経験を活かして挑みたいと思います。
チーム監督 小河原宏一
決勝はタイヤのスローパンクチャーなどで厳しい展開になってしまいました。ワドゥ選手は今回がオートポリスでの初レースでしたが、土曜日の走行がすべてキャンセルになったため、日曜日のウォームアップ走行のみの実走経験で決勝に臨むことになりました。レース中には徐々にコースに慣れてきたとはいえ、周回遅れで他車を先行させる必要があるなど、辛い思いをさせてしまいました。次戦は立て直して頑張りたいと思います。