幾重の不運。 苦境からの力強い追い上げで掴んだ14位。

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Result
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- 予選
- DEL
- 決勝
- 14位
決勝ベストラップ | 2'02.215(ケイ・コッツォリーノ) |
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Driver Rank | 14位 |
Team Rank | 11位 |
Information
日時 | 6月27日(金)・6月28日(土) |
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開催サーキット | セパン・インターナショナル・サーキット(1周 5.542km ) |
天候 | 27日:曇り / 28日:曇り |
来場者数 | 75,977人(27日:28,524人 / 28日:47,453人) |
2024年からSUPER GTに挑戦を開始したPONOS RACINGにとって、12年ぶりの開催となったマレーシア大会は初めての海外戦となった。木曜日の初日からエンジントラブルを始め大小様々なトラブルが発生する中で、公式予選でのエンジントラブルに起因するブースト圧制限超過によるタイム抹消となり決勝はピットレーンスタートを余儀なくされる。その様な状況下でもポイント獲得まで引き上げたチーム力は、次戦 Rd.4富士でも必ず武器になってくるだろう。
12年ぶりのセパン開催。PONOS RACINGに試練の予選日
幾重の不運。 苦境からの力強い追い上げで掴んだ14位。
6月27日(金)、12年ぶりのSUPER GT開催となったマレーシア・セパンインターナショナルサーキットで予選が行われた。例年にない熱気とともに多くの来場者が集まり、久々のマレーシア大会にサーキットは活気に包まれた。
このマレーシア大会は、PONOS RACINGにとって初めて挑む海外での一戦。篠原拓朗にとっても初走行となるセパンインターナショナルサーキットで、公式練習ではケイ・コッツォリーノが先にステアリングを握り、17周を走破。その後マシンを引き継いだ篠原拓朗が5周を追加し、2人で合計22周を消化した。
天候は曇りながら気温32.3℃、路面温度は39.6℃と、マシンにもドライバーにも厳しいコンディション。そんな中、午後からの公式予選Q1ではケイ・コッツォリーノが2分03秒304をマークし、堂々の2位を獲得。続くQ2では篠原拓朗が2分04秒134を記録し、全体で10位となる結果を残した。
ところが予選終了後、エンジントラブルを起因とした車検違反発覚。これにより、両セッションのタイムがすべて抹消されるという厳しい裁定が下され、決勝はピットスタートとなった。
新たな舞台に挑むPONOS FERRARI 296とふたりのドライバーにとって、決して簡単な一日ではなかった。しかし未知のコースで掴んだ確かな手応えと、Q1で見せたスピードは確実にチームの実力を示していた。逆境からの巻き返しに注目が集まる決勝。PONOS RACINGの真価が問われる戦いは、ここから始まる。
6月28日(土)、マレーシア・セパンインターナショナルサーキットで行われたSUPER GT Rd.3マレーシア大会・決勝は、曇り空の下、気温33℃、路面温度42℃のタフなコンディションとなった。前日の予選全タイム抹消のペナルティを受け、全車スタート後のピットスタートからの決勝となった。
篠原拓朗がファーストドライバー。スタート時点で約30秒のハンデを背負いながら、コースイン。序盤は慎重にペースを刻みつつ、徐々に差を削っていった。初めてのセパンインターナショナルサーキットにも関わらず、路面のグリップ変動が大きい中、タイヤを労わりながら安定した走りを見せ、着実に前方を追い詰め、2台を追い抜くファーストスティントとなった。
25周目にピットインを敢行し、篠原拓朗からケイ・コッツォリーノへスイッチ。ケイ・コッツォリーノはタイヤのデグラデーションを抑えつつも積極的にプッシュを続け、この日のチームベストラップタイムとなる2分05秒215も記録した。レース終盤には、19位からのスタートにも関わらず両ドライバーの奮闘もあり、最終ラップでは13位のマシンに0.304秒差まで迫る粘りと速さを見せつけ14位でのフィニッシュに終わった。
木曜日から度重なって発生するトラブルを乗り越え、両ドライバーとチーム全員でマシン性能と戦略を最大限引き出し、諦めない走りを貫いた結果、無事完走しポイントまで獲得する事ができたことはポジティブな収穫だ。次戦Rd.4富士に向けてチームはすでに万全な体制を整え始めている。
Voice

ケイ・コッツォリーノ
ポイントを無事獲得できて、ひとまず良かったと思っています。ピットレーンスタートの際のタイヤ交換でタイヤガンが壊れた影響もあり、30秒以上のロスが生まれてしまいました。もしそれがなかったらトップ10にも入れたと思うと、非常に悔しいです。ただレースペースの内容的なところで行くと、PONOS RACINGとして1番良いレースになったと感じます。まずはダンロップさん含めたチームの皆様に、速い車を作ってくれたことに感謝したいです。

篠原 拓朗
ピットレーンスタートからとなり、今回はタイヤやセッティングを大きく変更し、色々な面で新たな出発点の様な形で決勝に臨みました。マシンもタイヤも非常に良い状態に仕上げてくれ、とても良いペースでレースできたと思います。スタート時のタイヤ交換トラブルによりロスしてしまいましたが、それ以外は本当に素晴らしい環境の中で走れたと思います。自分自身の課題はまだまだ多くあると感じているので、そこは引き続き気を引き締めて次戦の第4戦以降に活かしたいと思います。

チーム総監督 辻子依旦
チームとして初めてのセパンサーキットでしたが、最初に大きなマシントラブルに見合い周回を重ねることができず出だしにおおきくつまずきました。応急処置をして予選に挑みましたがトラブルが再発し、結果車検違反により予選失格という厳しい状況でレースに挑むことに。
ただ、これにより最後尾スタートなので今まで試すタイミングがなかった新しいセットを試すことができ、結果これが脅威のレースペースでポイント圏内まで順位をあげることに成功し、これからにとって大きな収穫を得ることができたレースとなりました。

チーム総監督 小河原宏一
12年ぶりのSUPER GT マレーシア大会でしたが、PONOS RACINGとしては初めての海外戦でもあり、準備に少しドタバタがあったと振り返っています。木曜日の公式練習1回目からエンジンにトラブルが発生し、車のセットアップを合わせこむところまでいけなかった中でも、Q1までは良いタイムが残せたのかと感じています。エンジントラブルもあって最後尾からレースを始めなければいけませんでしたが、決勝は非常にうまく進めることができました。レースペースも良く、次戦Rd.4富士以降に繋がるレースになったと思います。