タイヤに苦戦した最終戦。参戦初年度は多くを学び、全戦完走を果たす
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Result
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- 予選
- 24位
- 決勝
- 22位
予選Q1 | 1'57.277(ケイ・コッツォリーノ) |
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予選Q2 | 1'58.968(リル・ワドゥ) |
予選総合タイム | 合計タイム:3'56.245 |
決勝ベストラップ | 2'00.686/LAP43(ケイ・コッツォリーノ) |
Driver Rank | 12位(22points) |
Team Rank | 11位(44points) |
Information
日時 | 12月7日(土)・12月8日(日) |
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開催サーキット | 鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市稲生町) |
天候 | 7日:晴れ/8日:晴れ |
来場者数 | 45,500人(7日:18,500人/8日:27,000人) |
2024年のSUPER GTもいよいよ最終戦。8月末の開催から延期されていた第5戦が12月の鈴鹿サーキットで行われました。12月の低気温での最終戦は参戦1年目で経験の少ないPONOS RACINGには厳しい状況となり、決勝はタイヤのマッチンングに苦しみ22位でチェッカーを受けました。PONOS RACINGは今季全戦で完走を果たし、ドライバーズランキング12位、チームランキング11位で初年度を終え、次のシーズンに向け、さらなる活躍を誓いました。
12月の低気温に苦しむ一日に 苦境のなか懸命のアタックも24番手グリッドに沈む
当初の8月の開催から台風の影響で延期となったスーパーGT今季最終戦の第5戦鈴鹿。12月7日(土)の予選日はこの時季らしい冬晴れのもと迎えました。公式練習走行では気温11度/路面温度12度というコンディションのもと、PONOS FERRARI 296はケイ・コッツォリーノからステアリングを握りコースイン。タイヤのフィーリングを確認していったが、決して感触は良いものではなかった。
コッツォリーノは10周を走り、すぐにリル・ワドゥにスイッチ。ワドゥに長めの走行時間を託し習熟を進めましたが、やはりワドゥも感触が良くありませんでした。二度の赤旗中断をはさみながらワドゥは18周を走行し、ふたたびコッツォリーノに交代しました。公式練習を終え、1分58秒280というベストタイムで17番手となりました。
日照時間の関係でふだんよりも早い午後1時50分から始まった公式予選。気温14度/路面温度24度というコンディションのもと、まずはQ1でコッツォリーノが出走しました。しかし、午前の走行と同様にパフォーマンスに苦しみ、1分57秒277を記録するも18番手。Q2はLOWER 15組にまわることになりました。
Q2に出走したワドゥは、3周目に1分57秒224というタイムを記録するも、走路外走行によりタイム抹消になりました。結果的に1分58秒968のタイムが採用され、グループの11番手で終えることになりました。合算では24番手という結果で、決勝は後方からのスタートを強いられることになりました。
タイヤが合わずに決勝は22位 それでも今季全戦完走を果たし多くのことを学んだ初年度に
土曜日の走り始めからライバルに遅れを取り、公式予選ではまさかの24番手とクラス下位に沈んだPONOS FERRARI 296。同じくミシュランタイヤユーザーである7号車BMWや20号車GR86も同様に苦戦しているところを見ると、12月という低い路面温度に対し、持ち込んだタイヤが本来の性能を発揮できていないことが低迷要因のひとつに考えられました。
土曜の予選日に続き、決勝の日曜も晴天に恵まれた12月8日の鈴鹿サーキット。しかし気温、路面温度ともに通常時期のレースコンディションと比べると低く、決勝もPONOS RACINGにとって厳しい戦いとなりました。レーススタートの前半スティントはリル・ワドゥが担当。1周目に1台をかわして23番手に順位をひとつ上げたワドゥは、その後も順位をふたつ上げると、フルコースイエロー解除のリスタートでさらに1台をオーバーテイクすることに成功するなど、徐々に順位を上げていきました。
そしてPONOS FERRARI 296とワドゥは規定の最少周回数に近い18周目でピットインし、ケイ・コッツォリーノに交代。コースに復帰したコッツォリーノは26周目時点で19番手につけ、粘りの走りを見せましたが、残り7周でオーバーテイクを許し20番手に後退してしまいました。終盤にかけてもペースとタイヤに苦しんだPONOS FERRARI 296は、41周目にタイヤ交換をするため2度目のピットイン。最終的に22位で今季最後のレースを終えることになりました。
Voice
ケイ・コッツォリーノ
今回はタイヤの選択を外して打つ手がありませんでした。一年間を通じてフェラーリ296 GT3の良い部分をチームと見つけてきましたけど、最終戦の結果がすべてを物語っているのではないでしょうか。今季はPONOS RACING初年度のなか、ウエット性能の良さを活かして第6戦で表彰台を獲得することができました。その点は非常に満足していますが、ドライでは年間を通じて厳しい戦いになってしまいました。今年はほぼノーミスかつトラブルなく全戦完走することができたので、チームには感謝していますが、スーパーGTはタイヤをいかにマッチングさせるかで結果が出ます。来年こそチャンピオンを狙えるようにシーズンオフを取り組んでいきたいと思います。
リル・ワドゥ
決勝は思っていたとおり厳しい結果になってしまった。この結果を受け入れないといけないけど、さまざまなデータを取ることができたし、多くの経験を積むことができたから、これを次の機会に活かすことができれば最高ですね。私は今年がスーパーGT初参戦だったけど、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。強力なライバルと争って表彰台を獲得することができたし、タイヤ開発も学ぶことができたから、私にとってプラスになったことがすごく多い一年だった。来年に関する状況はまだ分からないし、私もチームもまだ学ばないといけないことがあるけれど、PONOS RACINGはすごくプロフェッショナルなチームだから今年の経験が将来への力になると思う。
チーム総監督 辻子依旦
今回のレースはタイヤがすべてでした。公式練習からマッチングに苦しみ、決勝では路面温度が低下するにつれて、さらに苦戦を強いられました。ドライバーは最善を尽くしてくれましたけど、戦えるクルマを用意することができませんでした。我々は今年からスーパーGTに初参戦しましたけど、想像とはまったく異なる世界で、良い部分と悪い部分が分かった一年でした。来年はチャンピオンシップを争えるような体制で戦うことを目指します。
チーム監督 小河原宏一
12月のレースにタイヤが合いませんでした。そんな状況でもワドゥ選手はスタートでライバルと争い順位を上げ、コッツォリーノ選手は苦しいなかでゴールまでマシンを導いてくれました。我々は今年がスーパーGT初年度だったので、シーズンの最初は手探りな状況でした。そこから第6戦SUGOで表彰台を獲得することができましたが、終盤は成績を下げてしまいました。ですが、多くのデータを蓄積することはできたので、来年は優勝と選手権の上位争いをしたいです。